【キングダム】呂不韋の実写キャストは誰？史実での最後も解説！

週刊ヤングジャンプで連載中の『キングダム』には、多くの魅力的なキャラクターが登場します。その中でも特に印象的なのが、秦国で絶大な権力を握る呂不韋です。主人公・信や若き秦王・政にとって、彼は政治の世界で対峙しなければならない巨大な壁として立ちはだかります。

今回は呂不韋の実写化を担当した俳優や、漫画での重要な場面、そして歴史上の人物としての最期まで、様々な角度から掘り下げていきます。

『キングダム』の呂不韋ってどんなキャラクター？

まずは呂不韋という人物の基本的なプロフィールから見ていきましょう。

商人から権力者へ昇りつめた男

呂不韋は秦国で相国という役職に就いている人物として物語に登場します。

もともとは商売を生業とする一般人でしたが、お金を稼ぐだけでは飽き足らず、もっと大きなもの──つまり国を動かせるほどの力を求めました。そこで目をつけたのが、当時は不遇の身にあった政の父親です。この人物がやがて王になると予測した呂不韋は、様々な支援を行って信頼関係を築きます。

やがて予想通り政の父が秦王となると、呂不韋は重要なポジションを手に入れました。父王の死後、幼い政が即位すると、呂不韋が実際の政治を動かすようになります。彼の周りには、知略に優れた昌平君や武力で名高い蒙武など、優秀な人材が集まっていました。

野心家として描かれる姿

原作漫画10巻で初めて姿を見せる呂不韋は、落ち着いた雰囲気を纏いながらも、内側に激しい野望を秘めています。

史実でも商人出身という経歴は同じですが、『キングダム』ではより計算高く、目的のためなら手段を選ばない冷徹さが強調されているのが特徴です。実際に王である政の命すら狙おうとする場面もあり、その危険性が描かれています。

呂不韋の実写版を演じた俳優は？

それでは気になる実写映画のキャストについて詳しく見ていきます。

演技派としての輝かしいキャリア

映画『キングダム』シリーズにおいて、呂不韋の実写キャストに選ばれたのは佐藤浩市さんでした。

佐藤浩市さんは40年以上にわたって日本の映画界・ドラマ界で活躍してきた大ベテランです。これまで主演作品も数多く、日本アカデミー賞で主演男優賞と助演男優賞を複数回受賞している実績があります。

最近では漫画を原作とする映画にも積極的に出演しており、『ザ・ファブル』での殺し屋の元ボス役など、独特の存在感を放つ役柄を得意としています。呂不韋という複雑なキャラクターを表現するには、まさにうってつけの配役といえるでしょう。

映画での呂不韋の魅力

佐藤浩市さんが演じる呂不韋は、表面的には物腰柔らかで理性的に見えながら、その奥に計り知れない野心を隠し持つ人物として造形されています。

静かに微笑みながらも、その目は常に次の一手を考えている──そんな不気味さと魅力を併せ持つ演技が印象的です。実写映画を見る際は、佐藤浩市さんの細やかな表情の変化にも注目してみてください。

物語の中での呂不韋の動きと結末

次に、原作漫画における呂不韋の重要なエピソードを振り返ります。

政権を奪うための大胆な計画

成長した政が「加冠の儀」を迎えれば、正式に王として政治の実権を握ることになります。

呂不韋にとって、これは自分の立場が脅かされることを意味しました。そこで彼が考えたのが、政の母である太后を利用した策略です。嫪毐という男性を太后に近づけ、2人を中心とした反乱を起こさせます。この混乱の最中に秦の王族を一掃し、最終的に自分の軍が事態を収拾することで、民衆からの支持を得ようという目論見でした。

理想をぶつけ合う2人の対話

反乱が起きる直前、呂不韋と政は向かい合って「天下とは何か」について話し合います。

呂不韋の考えでは、すべての根本にあるのは経済です。お金によって豊かさが測られ、より豊かになろうとする欲求が争いを生む。だからこそ秦を圧倒的に裕福な国にして、その富で他国を従わせれば平和が実現できると主張しました。

これに対し政は、人間の本質は光であり、戦争がその光を奪っているのだと語ります。だからこそ中華全土を一つにまとめ、争いそのものをなくすことが本当の平和につながるのだと。

この対話の中で、呂不韋は政の成長と真っ直ぐな理想に触れ、思わず感情を揺さぶられます。結局、反乱は政側によって鎮圧され、呂不韋の計画は失敗に終わりました。

敗北を認めた後の人生

長きにわたる権力闘争に敗れた呂不韋は、相国の地位を失い隠居を命じられます。

その後は河南という場所で暮らしていましたが、彼のもとには多くの人々が集まり続けました。これを危険視した政が様子を見に訪れると、呂不韋本人に戦う気はないと判明します。しかし約1ヶ月後、呂不韋が毒をあおって命を絶ったという知らせが届くのです。

興味深いことに、作中では馬車で去っていく人影も描かれており、本当に死んだのかどうかは曖昧なまま。この演出が読者の想像を掻き立てています。

歴史上の呂不韋はどう最期を迎えた？

ここからは実際の歴史における呂不韋について解説します。

実際の歴史記録を見ても、呂不韋の最後は『キングダム』の描写とよく似ています。権力を失った後も彼の名声は衰えず、隠居先に客人が絶えませんでした。これを聞いた政は謀反の恐れありと判断し、厳しい警告の文書を送ったうえで追放処分としました。将来への希望を完全に失った呂不韋は、毒を飲んで自ら命を絶ったと伝えられています。

商人という身分から始まり、一国の最高権力者にまで登りつめた人物の人生としては、何とも寂しい幕切れだったといえます。なお史実では政が呂不韋の子供たちにも処罰を下したとされますが、漫画版ではこの部分は異なる展開になっています。

アニメ版での呂不韋にも注目

実写だけでなく、アニメ版の呂不韋も見逃せません。

テレビアニメ『キングダム』では、声優の玄田哲章さんが呂不韋の声を担当しました。玄田さんといえば、海外俳優アーノルド・シュワルツェネッガーの吹き替えや、「トランスフォーマー」のコンボイ役で知られる大ベテランです。その低く響く声は、権力者としての重みと威厳を見事に表現していました。

呂不韋実写の佐藤浩市さんとはまた違った魅力があり、アニメ版も必見です。

まとめ

『キングダム』における呂不韋は、単なる悪役というよりも、政とは異なる理想を持った人物として描かれています。

お金の力で世界を変えようとした彼と、人々の心の光を信じた政──この対比が物語に深みを与えているのです。呂不韋実写を務めた佐藤浩市さんの演技は、映画シリーズの見どころの一つ。穏やかな表情から時折見せる鋭い眼光まで、計算され尽くした表現が光ります。

漫画では生存の可能性も示唆されており、もしかすると再登場という展開もあり得るかもしれません。政治面での最大の敵として物語を牽引してきた呂不韋の行方に、これからも目が離せません。

Kazuyo

漫画やアニメが大好き！漫画やアニメに関するさまざまな情報をお届けします。少女漫画も読みますが基本少年漫画が好き。